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安全保障輸出管理法体系の再構築に向けて

 CISTECでは、安全保障輸出管理に関する法制度・運用の簡素化・合理化に向けて、日々取り組んでいますが、本欄では、特に全般的な問題点、取組課題について、CISTECジャーナルに掲載した解説記事や関連資料をご紹介します(括弧内は掲載号です)。これらの解説記事では、要請書等も収録していますので、それも含めてご覧いただければ幸いです。

● 全般的合理化

CISTECあり方専門委員会より制度・運用の簡素化・合理化について毎年取りまとめている要請書の解説。この数年で合理化は大きく進展。

「CISTEC等がこれまで行ってきた安全保障輸出管理に関する主な要請事項と問題提起【整理】」(2016年9月号)
「安全保障輸出管理に係る法制度と運用の簡素化・合理化の必要性について」 (2013年3月号)

● 法体系の再構築

安全保障輸出管理の本質であるエンドユースチェック以前に、本質ではない該非判定に多大な労力を割かなければならない不合理さ、複雑すぎる重層構造や難解な規定による理解の妨げ等の問題を抱える外為法体系の再構築に向けた問題提起。

「企業の安全保障貿易管理の実際と疑問~日本安全保障貿易学会 第15回研究大会での発表~」 (2013年5月号)
「安全保障輸出管理法体系の再構築に向けた視点」 (2012年11月号)
「安全保障輸出管理制度と運用の簡素化・合理化の必要性について」 (2010年11月号)
「自主申告による処分軽減の明確化に関する取り組みについて─安全保障輸出管理の制度運用緩和 」(2013年5月号)

<独韓の抜本的な輸出管理法の改正>
 韓国は2010年に、ドイツは2014年に輸出管理法の抜本的な改正を行い、輸出者にわかりやすい体系に再構築した。
 ドイツは、簡潔でわかりやすいことが国際競争力強化につながるとして政治主導で実現させた。

 ◎ドイツで実施された輸出者の国際競争力強化のための輸出管理制度改革―連立合意の重要項目として政府主導で改革が早期に実現― 
  (青井保氏:三井物産(当時)))(2015年3月号)
 ◎ドイツに触発されて外為法の輸出管理法体系の見直しを ―耐用年数が切れている現行の輸出管理法体系―(2015年3月号)
 ◎ユーザーフレンドリーな韓国の輸出管理制度(2010年11月号)

<関連資料>安全保障貿易学会第15回研究大会発表資料(2013年3月2日)
「企業における安全保障貿易管理の実際、疑問点」 (中野雅之氏(キヤノン:当時))
「安全保障輸出管理法体系の再構築に向けた視点」 (CISTEC押田)

● 規制番号の国際化

国際的安全保障輸出管理の「共通言語」である輸出規制番号が、わが国だけが異質な番号体系をとるにより国際展開に大きな支障を生じている中で、国際基準として機能しているEU番号体系への実質的準拠に向けた取組みの進展状況を解説。規制番号の国際化は、経済産業省第二次案(現行政省令番号をEU番号に読み替える方式)で進めることになり、その具現化のために、読替表の具体的作成作業が、経済産業省とCISTECとで協議しながら進められつつある。

「輸出規制品目番号国際化 経済産業省第二次案に対する意見書提出」 (2013年5月号)
「輸出規制品目番号の経済産業省国際化案~読替表の10桁フル対応への要望書提出」(2012年9月号)
輸出規制番号の国際化案について」 (2012年7月号)
輸出規制番号の国際化案に関する産業界の懸念とこれに関する考え方について」(2012年7月号)

● 大学の輸出管理の合理化

国際競争を踏まえた欧米並みの研究環境の確保と、大学での安全保障関連コンプライアンス、社会的信用確保の両立に向けて、提言しています。

  「大学に係る安全保障輸出管理行政に関する包括的改善要請書」(2014年6月20日)

「欧米主要国の安全保障輸出管理との比較から見る我が国の大学における研究活動の制約と解決の方向性について 」(2013年11月号)

「ワッセナー・アレンジメントの基礎科学研究に関する提言」(2008年2月15日)


※ CISTECの提言・要請の全般については以下をご覧下さい。
  ○CISTECの提言・要請(内 経済産業省への提言・要請
  ○CISTECジャーナル 政策提言/法改正動向記事(賛助会員・大学会員・ジャーナルWeb版限定) 

※ 大学関連の規制関係記事は、以下にすべて掲載しています。
  ○大学の輸出管理