FAQ

平成23年6月20日現在

Q.1-1

貨物を輸出したり、技術を海外へ提供したりする場合、前もって確認しなくてはならないことはありますか。

A.1-1

安全保障輸出管理上の許可が必要か確認する必要があります。日本では外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づいて輸出規制が行われており、リスト規制とキャッチオール規制と呼ばれるものがありますので、それぞれの規制内容を確認し、許可が必要な場合には、輸出したり(通関手続きを行う前)提供したりする前までに経済産業大臣の許可を得る必要があります。

下図はイメージですので、図だけで判断しないでください。


※経済産業省 安全保障貿易管理課のホームページを参考


※経済産業省 安全保障貿易管理課のホームページを参考

Q.1-2

リスト規制(参照:A.1-1)される品目であるか調べたいのですが、どうすれば調べられますか。

A.1-2

リスト規制かどうかを調べるには、輸出しようとする貨物や提供しようとする技術が、政令(輸出令別1、外為令別表)、省令(貨物等省令)、通達(運用通達、役務通達)に規制された貨物、技術に該当するかどうかを調べる必要があります。これらの政令、省令、通達の内容は、次のツールを使って調べることが可能ですので参考にして下さい。

 @ 『マトリクス表』
  (経済産業省 安全保障貿易管理課のホームページに掲載)
   貨物・・・輸出令及び貨物等省令のマトリクス表
   技術・・・外為令及び貨物等省令のマトリクス表

 

 A 『輸出令別表第1・外為令別表用語索引集
   (発行元:日本機械輸出組合)    

 B 『安全保障貿易管理関連貨物・技術リスト及び関係法令集
   (発行元:日本機械輸出組合)

このうちA『輸出令別表第1・外為令別表用語索引集』の使い方について簡単に説明したいと思います。

例えば、「反応器」を輸出するとします。「反応器」という用語を『輸出令別表第1・外為令別表用語索引集【改訂第15版】』で検索すると次のように記載されています。

用     語

項     番

反応器

3−2、3−2省(2)1、解3


これを分かりやすく表にすると次の通りです。次に関係する政令、省令、通達で規制内容を確認することになります。

政令(輸出令)

3の項(2)

省令(貨物等省令)

貨物等省令第2条第2項第一号

運用通達の解釈

3の項の解釈


ただし、『索引集』で用語がないからといって、直にリスト規制に対象外であると結論づけないでください。『索引集』に掲載されている用語は法令用語ですので、社内で法令用語と別の呼び方をしている場合には『索引集』で見つけることはできません。例えば「反応器」を「リアクター」という用語で検索しても『索引集』では記載がないので、社内用語の他に別の名称又は別の呼び方がないか検討することも重要となります。

Q.1-3

税関で『該非判定書』を提出するようにと言われました。『該非判定書』とは何ですか。

A.1-3

外国へ製品(貨物)を輸出する場合や非居住者に技術を提供する場合に、その製品や技術がリスト規制(A.1-1参照)に該当するかをチェック(判定)し、その結果を記載するものです

              

『該非判定書』は通関の際にも利用されますが、リスト規制に該当する貨物や技術の許可申請の際にも必要となる書類の1つでもあります。CISTECから発行されている『該非判定書』には『項目別対比表』と『パラメータシート』、集積回路に限っては『公表リスト』と呼ばれるものがあります。

Q.1-4

『項目別対比表』と『パラメータシート』の違いは何ですか。

A.1-4

※項目別対比表 (記入例 ※パラメータシート

項目別対比表』も『パラメータシート』も該非判定書の1つです。(参照:A.1-3)両者の違いを簡単に表にしたので、使い勝手の良い方をご利用ください。
※ご購入いただいた方がご自身の業務に利用する場合のみコピーを許容しています。

 

項目別対比表

パラメータシート

判定できる項番

リスト規制全部

関連する品目毎に判定すべき項番をまとめたもの。

  1. 化学製剤原料関連(貨物のみ)
  2. 先端材料関連(貨物のみ)
  3. エレクトロニクス
  4. コンピュータ
  5. 通信情報セキュリティ
  6. 音響センサー・レーダー(一部)
  7. 別表第2(一部)

構造

  1. 政省令の条文そのもの
  2. 分野毎に変わりはなく、シンプルな構造
  1. フローチャート形式
  2. 各分野の専門家が作成しており、条文を熟知していなくても一通りの判定ができる構造

 

 

Q.1-5

該非判定をする上で、文言や用語の解釈が分からない場合どうすればよいのでしょうか。

A.1-5

『項目別対比表』や『パラメータシート』(参照:A.1-4)をご利用の場合には、「運用通達」や「役務通達」の解釈(参照:A.1-2)が盛り込まれていますので、まずはそちら確認してください。その他の場合やそれでも分からない場合には、経済産業省Q&AやCISTECで発行している『輸出管理品目ガイダンス』にある解説も参考になる場合があります。

CISTECが発行している『輸出管理品目ガイダンス』は経済産業省に必要に応じて助言を頂きながら、日本を代表する企業の専門家が多数参加されて編集していますので、信頼度が高いものとなっています。 

その他、国際レジームの英文は、論理構造が明確なので参考になる場合があります。

Q.1-6

海外のメーカーから購入した電子部品を該非判定したいのですが、海外のメーカーに問い合わせをするための英文の『項目別対比表』や『パラメータシート』(参照:A.1-4)はないのでしょうか。

A.1-6

CISTECでは、英文の『項目別対比表』や『パラメータシート』は作成していません。 海外のメーカーから仕様書(SPEC)を入手したりECCN(参照:A.6-1)を教えてもらったりして、その内容にそって該非判定を行ってください。

また、輸出令別表第1・外為令別表で規制されている貨物や技術は、もともと国際的な取り決め(以下「レジーム」という。)が根拠となっていますので、関連するレジームのホームページに掲載されている英文を参考に問い合わせをされることをお勧めいたします。ただし、レジームの規制値・規制内容の変更が日本の法令(輸出令別表第1・外為令別表)に反映されるまでタイムラグがありますので、海外のメーカーに問い合わせをする前に、レジームの規制値・規制内容と現行の日本の法令(輸出令別表第1・外為令別表)とをよく比較してから、問い合わせを行うようにして下さい。

輸出令別表第1/
外為令別表
英文作成において参考になるページ
1の項 なし (ワッセナー・アレンジメント が一部参考になる)
2の項 NSG → Documents → Publications
INFCIRC/254/Rev.9/Part 1
INFCIRC/254/Rev.8/Part 2
3の項
3の2の項
オーストラリア・グループ
→AG Common Control Lists
4の項 MTCR → MTCR ANNEX
5から15の項 ワッセナー・アレンジメント
→Control Lists

   

Q.1-7

中古の工作機械を中国に輸出したいのですが、税関から、位置決め精度を確認したいので該非判定書を提出するように、と言われました。中古の場合でも該非判定書は必要なのでしょうか。また、当該工作機械のメーカーに該非判定書の発行を依頼したのですが、中古品については該非判定書は発行できないと断られました。一体どのようにすればよいのでしょうか。

A.1-7

中古の工作機であっても輸出するのであれば該非判定は必要です。 メーカーからの該非判定書の入手が困難ということですので、民間の測定/検査機関に相談し該非判定書を作成して下さい。(工作機械メーカーによっては有料で測定するところもあるようです。また、民間の測定/検査機関は有料となります。) なお、電子制御された工作機械には、NCソフトなど外為令別表の該非判定の必要があることにもご留意下さい。

※ 参考:測定/検査機関(該非判定までは代行しておりませんのでご了承ください。)

  財団法人 機械振興協会 技術研究所 技術協力センター
  〒203-0042 東京都東久留米市八幡町1丁目1番地12号
  電話番号 042−475−1177
  FAX     042−472−9643

Q.1-8

『公表リスト』(参照:A.1-3)とは何ですか。

A.1-8

公表リスト』の正式名称は『自主判定結果公表制度による公表リスト』といい、文字通りメーカーが貨物の該非を自主判定し、その結果、非該当であるものをリスト化して公表しているものです。

『公表リスト』の対象となる貨物は「集積回路」(IC)に限定されますが、通関の際、インボイスに公表企業名(メーカー名)、型番、公表年月を記入し、通関を行うことができるので便利です。

※ 税関より特段の指示がある場合には、これに従ってください。

公表リスト(月刊) 公表リスト総集編CD-ROM 公表リスト検索システム
公表リスト(月刊) 公表リスト総集編CD-ROM 公表リスト検索システム

『公表リスト』についての詳細は、こちらをご覧ください。

Q.1-9

化学物質の該非判定についての質問です。化学物質の名称は1つとは限らないため、該非判定の見落としがないか不安です。化学物質を特定する良い方法はありませんか。

A.1-9

一般的に、化学物質の該非判定はCAS番号(Chemical Abstracts Service)を調べ、それに基づき該非判定を行うことが最も有効と考えられています。CAS番号が分かれば、CISTECから発行しています『輸出管理品目ガイダンス<化学製剤原料関連>2009』や『パラメータシート』から規制されている化学物質のCAS番号を確認することが可能です。

CAS番号の調べ方としては、次の方法があります。

@ 購入品であれば、購入元に問い合わせる。可能であればMSDS(化学物質等安全データシート: Material Safety Data Sheet)を入手されることをお勧めいたします。

A 独立行政法人科学技術振興機構が提供している『日本化学物質辞書Web』で調べる。

※ また化学物質は外為法の他にも他法令(化審法やオゾン層保護法など)ついても確認しなくてはならない場合があります。化学物質の取扱いに慣れていないのであれば、化学物質を専門に取扱っている機関、例えば(社)日本化学品輸出入協会などに問い合わせてはいかがでしょうか。

Q.1-10

注文したものと違うものが送られてきました。輸入申告せず保税蔵置場で一先ず保管しています。外国貨物扱いですし、中身もよく分からないので該非判定をしないで送り返したいのですが、問題ありますか。

A.1-10

『輸出の時点』とは、貨物を本邦から外国へ向けて送付するために船舶又は航空機に積み込んだ時とする。(参照:運用通達0.輸出貿易管理の対象0-2輸出の時点)と規定されています。たとえ保税蔵置場で保管しており、輸入通関が済んでいない貨物を輸入元に送り返すだけであっても、外為法上は『輸出』することに変わりありません。また『誤送品』について適用できる特例は現時点ではないことから、通常の輸出貨物と同様にリスト規制、キャッチオール規制の確認をすることになります。


該非判定の方法としては、@参考のため輸入元が日本へ向けて輸出する際にどのような手続きを踏んだのか確認したりAメーカーに直接問い合わせたりといった方法があります。


平成23年4月1日より、どうしても該非判定が分からない場合、ある一定の条件を満足すれば一般包括許可を使って返送することができるようになりました。詳細については「包括許可取扱要領」の他、経済産業省 安全保障貿易管理 Q&A 包括許可に関する質問包括許可取扱要領等の改正に伴う輸出管理内部規程(CP)及び輸出者等概要・自己管理チェックリスト(CL)関連の対応等についてのQ&A包括許可取扱要領等の改正に伴うCP変更等の対応一覧(平成23年4月〜)をお読みください。またCISTEC Journal No.132でも特集記事を掲載していますので宜しければご購読ください。

Q.1-11

政省令の改正があり4月1日施行となっています。フォワーダーに貨物を引き渡すのが3月31日、通関予定日が4月1日となっていますが、改正前の『該非判定書』を使えばいいのか、それとも改正後の『該非判定書』を使えばいいのかわかりません。どちらでしょうか。

A.1-11

税関の確認は輸出申告をする時に行われますので、通関日が4月1日ならば改正後の『該非判定書』を使ってください。『項目別対比表』や『パラメータシート』をご利用の場合、どちらにも必ず施行日が記載されていますのでご確認ください。

改正前の『パラメータシート』や『項目別対比表』をお持ちの方は、改正箇所を変更しお使いになっても問題はありませんが、修正は容易な作業ではなく関係法令を熟知していないと難しいと考えますので、できるだけ最新のものをご利用になることをお勧めいたします。

Q.1-12

技術も規制されているとのことですが、外国人に技術を提供する場合にのみ規制の対象になると理解して問題ないですか。

A.1-12

技術提供の規制については、平成21年春の外為法改正により、それまでとは規制内容が違っていますから、注意が必要です。
まず、外国人への提供する場合のみ規制対象になるということではありません。相手が日本人であっても規制対象になる場合があります。
技術提供の規制は、国籍によるのではなく、「特定国」(=現時点ではすべての外国)、「居住者・非居住者」という概念で規制が行われています。後者の区分は、外為法の定義に加えて財務省の『外国為替令の解釈及び運用について』に規定されていますが、まとめると以下のようになります。
法人と個人の別に分けて判断することになります。

 ※経済産業省 安全保障貿易管理課のホームページより抜粋 ただし一部CISTECにて修正

その上で、規制内容を大きく整理すると、次のような場合に、経済産業大臣の許可が必要になります。実際の法律の条文とそれらの適用はなかなか難しいのですが、この基本を抑えてください。
@ 国内から外国に提供する場合(提供元、提供先が、居住者か非居住者かを問わない)
A 国内で、居住者が非居住者に提供する場合
B 外国で、居住者が非居住者に提供する場合

Q.1-13

海外出張に際し技術資料を携行する予定です。その資料を出張者である私だけが利用する場合、これについても技術の提供として許可の対象となるのでしょうか。

A.1-13

自分だけがその資料を使う目的で技術資料を持ち出すのであれば、許可は不要です。ただし、次のような場合には自己使用とは判断されず、非居住者への技術提供となりますので、その場合にはリスト規制及びキャッチオール規制を確認し、経済産業大臣の許可の要否をご判断ください。

・ 現地でリスト規制に該当する貨物を製造するために「技術資料」を使用する。
・ 「技術資料」を非居住者向けの研修等に用いる。
・ 技術資料等は渡さないが内容を口頭で説明したり開示する。 (参照:外為法第25条第1項)

Q.1-14

中国の会社に、輸出令別表第1の2の項に該当する工作機械の設計図面を1枚だけ送ります。1枚では該当の工作機械の製造は無理ですので、経済産業大臣の許可は不要と考えていますが問題ないですか。

A.1-14

経済産業大臣の許可の要否は、図面の内容により決められますので、図面の枚数は関係ありません。技術の方と図面の内容を吟味しリスト規制に該当するかまずはご判断ください。リスト規制に該当しない場合には、キャッチオール規制の客観要件をご確認ください。

Q.1-15

私たちの大学では留学生を受け入れ、一緒に研究を行っています。ある留学生が帰国することになったのですが、何か気をつけることはありますか。

A.1-15

あらかじめこの留学生が外国において技術を再提供することが分かっている場合や、その可能性がある場合には、技術資料(USBメモリなどに記録したものも含みます。)の外国への持ち出しや、技能訓練などによる技術の提供に際し、規制の対象となる技術提供の有無について確認する必要があります。

許可が必要な技術である場合の対応については@提供者である教員等が、留学生に対する許可申請を行う際に、留学生の行う技術の再提供についても予め許可を取得する、或いはA留学生自身が再提供を行う前に許可申請を行うといった方法が考えられます。
安全保障貿易に係る機微技術管理ガイダンス(大学・研究機関用)

Q.1-16

メーカーから製造機器を購入して、シンガポールにある日系のビールメーカーに輸出したいのですが、リスト規制に該当すると連絡を受けました。この製品は輸出することができないのでしょうか。

A.1-16

まず、輸出する製造機器が輸出令別表1のどの項番に該当するかメーカーに確認して下さい。リスト規制該当の項番は1から15の項まであります。1の項は、武器なので除くとして、2の項から15の項は、民生用途に使用されるのであれば、原則として経済産業大臣の許可を取得して輸出することができます。即ち、シンガポールの日系のビールメーカーでビール製造に使われることが明確に説明できれば、輸出許可は取得できるし、輸出もできる訳です。ただし、大量破壊兵器等に用いられる等の安全保障上懸念が高い輸出は、経済産業大臣の許可が得られない場合も考えられますので、契約に際しては、政府の許可が得られるまで契約が発効しない旨の規定を盛り込むなどの注意が必要です。(参照:運用通達1.1-1.(2)(ハ)(b))


Q.2-1

次のような契約を結んでいます。A.1-1の表にある『用途除外や特例』で適用できるものはありますか。

仕向地

貨物の種類

輸出令別表第1の該非判定

中国

集積回路

7の項(1)に該当

\900,000

光ファイバー

9の項(3)に該当

\3,000,000

総合計

\3,900,000

※輸出令別表第3の3(告示貨物)ではない。

A.2-1

輸出令第4条第1項第五号の『少額特例』の適用可否をご検討ください。『少額特例』が適用できる場合には、リスト規制に該当する貨物であっても、この特例を適用し輸出許可を取得せずに輸出することができます。

少額特例を表にまとめると次の通りです。

輸出令別表第1

仕向地:輸出令別表第4以外

仕向地:輸出令別表第4
(イラン、イラク、北朝鮮)

1の項

適用不可

適用不可

2〜4の項

5〜13の項
※告示貨物

5万円以下

5〜13の項
告示貨物以外

 100万円以下

14の項

適用不可

15の項

5万円以下

※輸出令別表第3の3

1つの契約において、複数の該当項番がある場合、輸出令別表第1の該当項番の括弧毎に計算した総価額により、それぞれの該当貨物の少額特例の適用可否を判定します。今回のケースでいうと、『集積回路』の総価格は90万円、『光ファイバー』の総価格は300万円となります。両貨物とも輸出令別表第3の3(告示貨物)に該当しませんので、仕向地が中国ということであれば100万円以下まで少額特例の適用が可能です。したがって、『集積回路』については、キャッチオール規制の客観要件・インフォーム要件を確認し、該当しなければこの特例を適用し輸出することが可能となります。一方、『光ファイバー』については、少額特例が適用できず輸出許可が必要と判断されます。

Q.2-2

USドル建てで契約しています。少額特例の適用可否を判断するにあたり、換算レートは何を見たらよいでしょうか。

A.2-2

輸出貿易管理令及び輸入貿易管理令等に規定する円表示金額を算定する場合の換算の方法についてによって、財務大臣が日本銀行において公示する基準外国為替相場及び裁定外国為替相場を用いて換算することになります。この公示は「財務大臣が日本銀行本店において公示している平成××年×月中において適用される基準外国為替相場及び裁定外国為替相場について(お知らせ)」という形で毎月更新されます。 また、換算率は、輸出する日(輸出申告をする日)ではなく、 契約締結日の換算率により計算することになりますのでご留意ください。

※ 参照:「輸出貿易管理令の運用について」(以下、「運用通達」という。)1-1(6)総価額への換算
※ 「法令コーナー」にご契約されている方であれば、現在の換算レートをCISTECのホームページより確認することが可能です。



Q.2-3

シンガポールへ海外出張することになり、個人使用の目的でパソコンを持ち出す予定です。該非判定は次の通りですが、やはり許可証を取得しなくてはいけませんか、それともA.1-1の表にある『用途除外や特例』で適用できるものはありますか。

仕向地

貨物の種類

輸出令別表第1の該非判定

技術の種類

外為令別表の
該非判定

シンガポール

パソコン

8の項
9の項(7)に
非該当

パソコンのOS

9の項(1)に該当

 

A.2-3

貨物は非該当、技術(プログラムを含む。)は該当とのことですが、個人使用であり、役務取引が発生しないということであれば、そもそも許可の対象ではありません。
(根拠:外為法第25条第1項)

なお、そのパソコンを現地のスタッフに提供する場合には、個人使用ではないので役務取引が発生することにご留意ください。この場合でも、プログラムが市販されていて一定の要件を満たせば許可が不要となりますので、貿易外省令第9条第2項第十四号ロ(俗称:暗号プログラム特例)も併せて確認しておくことをお勧めします。

Q.2-4

基礎科学分野の研究活動であれば、許可の対象とならないと聞きました。大学の研究であれば、基礎科学分野の研究活動に入ると考えて問題ないですか。

A.2-4

「基礎科学分野の研究活動」については、役務通達1.(3)クで次のように説明されています。【引用:自然科学の分野における現象に関する原理の究明を主目的とした研究活動であって、理論的又は実験的方法により行うものであり、特定の製品の設計又は製造を目的としないものをいう。
産学連携の共同研究については、その目的が商品開発のような例もあり、その場合にはこの特例は適用できませんのでご留意ください。

 

Q.2-5

貨物の輸出にあわせ、「技術」や「ノウハウ」等の役務・サービス提供についても、貨物の許可と同様に許可が必要なのですか?

A.2-5

非居住者に提供する「技術」や「ノウハウ」がリスト規制に該当すれば、原則、役務取引許可が必要となります。ただし、貨物の輸出許可を取得しており、その貨物の輸出に付随して提供する、その貨物の必要最小限の使用技術であれば、役務取引許可が不要となる場合もあります。詳細については貿易外省令第9条第2項十二号をご確認ください。

 

Q.2-6

Q.2-5に関する相談です。許可を得て輸出した貨物の使用の技術を提供しようと考えているのですが、私は輸出者ではありません。この場合、貿易外省令第9条第2項第十二号の特例は適用できませんか。

A.2-6

貨物の輸出者でない場合でも特例の適用はできます。経済産業省 安全保障 貿易管理課のホームページQ&A「技術関連」では、次のように説明されていますので参考にしてください。
【引用:その技術提供が、輸出許可証に基づいて行われる据付、操作、保守、修理のために必要最小限のものであれば許可が不要となります。

 

Q.2-7

『展示会』で技術資料を配布します。役務取引許可は必要でしょうか。

A.2-7

展示会で不特定多数の者が入手可能な技術資料であれば、たとえ外為令別表で規制される技術であっても、役務取引許可を取得する必要はありません。
(根拠:貿易外省令第9条第2項第九号)

Q.3-1

許可にはどのような種類がありますか。

A.3-1

輸出許可又は役務取引許可は、契約ごとに個別に許可を行うことを原則としていますが、国際的な輸出管理の枠組み参加国向け取引や貨物・技術の種類と仕向地などによって、一括して許可を行っても安全保障貿易管理上問題がないと認められる場合には、輸出又は役務取引を包括的に認める種類の許可があります。

包括的な許可には次の種類のものがあります。

包括許可の種類

有効期限

一般包括許可



許可が有効となる日から起算して
3年を超えない範囲

特定包括許可

特別返品等包括許可

特定子会社包括許可


ただし包括許可は全ての地域に適用できるものではなく、また、輸出管理内部規程の整備とその確実な実施などの条件があり、包括許可を取れば個別許可の申請の手間は省けますが、輸出管理をしなくてもよいというわけではありません。また、核兵器等の開発等又はその他の軍事用途に用いられる場合、用いられるおそれがある場合又はその疑いのある場合には、包括許可が「失効」したり、事前に経済産業大臣に「届出」が必要となったりします。また、需要者等が軍関係機関等である場合も「届出」が必要になる場合もありますので注意が必要です。 その他:許可条件をご確認ください。

 

Q.3-2

平成21年11月より「特定子会社包括許可」が導入されました。「特定包括許可」との違いは何ですか。

A.3-2

両者の違いを表にまとめました。
※ 詳細については「包括許可取扱要領」を確認してください。

 

特定包括許可

特定子会社包括許可

対象

継続的な取引の実績が一定期間ある企業

新規の取引先でも可能(ただし、基本的に日本資本100%の子会社であること。)

対象貨物・
対象技術

マトリックスで「特定」と表記されている中から取引実績のある貨物・技術に限定

マトリックスで「特定」となっているもの全て

 

Q.3-3

米国から次のような引合いがありました。

仕向地

貨物の種類

輸出令別表第1

用途

米国

集積回路

7の項(1)に該当

核兵器を運搬することができるロケットの開発

アメリカは輸出貿易管理令別表第3の国(ホワイト国)なので、弊社の取得している一般包括輸出許可を使って輸出しても問題ないでしょうか。

A.3-3

「包括許可取扱要領」の別紙1「一般包括輸出許可の条件」によれば、仕向地が『輸出令別表第3に掲げる地域』であっても『核兵器等の開発等』に該当するときは、一般包括輸出許可は『失効』するとありますので、個別輸出許可の申請が必要となります。

 

          用途
仕向地

核兵器等の開発等

その他の軍事用途

用いられる場合

輸出令別表第3に掲げる地域

失効

報告

上記以外

失効

失効

用いられるおそれがある場合

輸出令別表第3に掲げる地域

失効
(経済産業大臣からインフォームがあった場合のみ)



-----------

上記以外

失効

用いられる疑いがある場合

輸出令別表第3に掲げる地域

届出

報告

上記以外

届出

 

Q.3-4

A.3-3の表中にある「核兵器等の開発等」とは、何を指すのでしょうか。

A.3-4

「核兵器等の開発等」については、「包括許可取扱要領」の別紙1で詳しく説明されていますが、経済産業省 安全保障貿易管理課のホームページに掲載されているQ&A「包括許可関連」が分かりやすいので、以下に転記しました。

【引用:まず、「核兵器等の開発等」のうち「核兵器等」は、次のものを指します。@核兵器、A軍用の化学製剤、B軍用の細菌製剤、CA〜Bの散布のための装置、D@〜Cまでのいずれかを運搬することができるロケット又は無人航空機であって、射程又は航続距離が300km以上のもの
また、「開発等」は、上の「核兵器等」の開発、製造、使用又は貯蔵のことを指します。

※ また上記Q&Aには、「その他の軍事用途」についても説明されていますので、必要があればご確認ください。

Q.4-1

キャッチオール規制とは何ですか。

A.4-1

リスト規制に該当しないほぼ全ての輸出や技術提供に対して、その用途と需要者の内容に応じて規制する(許可申請が必要となる)もので、大量破壊兵器キャッチオール規制と通常兵器キャッチオール規制があります。また、経済産業大臣から許可を申請すべきであると通知を受けた場合も許可申請が必要となります。
※ ホワイト国向けは規制対象外とされています。(参照:A.4-2

用途要件のポイント:大量破壊兵器や通常兵器の開発等に使用されるおそれがあるか。
需要者要件のポイント:需要者や技術の利用者は核兵器等開発等の開発を行っているか或いは行ったことがあるか。

Q.4-2

なぜ仕向地が「ホワイト国」(=輸出令別表第3に掲げる国)であれば、キャッチオール規制の対象外なのでしょうか。 (参照:A.1-1

A.4-2

ホワイト国であれば、日本と同様に、輸出管理レジーム(参考:A.1-6)全てに参加し、大量破壊兵器キャッチオール制度を導入しているため、これらの国から大量破壊兵器の拡散が行われることはないと考えられているからです。
※ ホワイト国を経由し、非ホワイト国を最終仕向地とする場合には、キャッチオール規制の対象となりますのでご留意ください。

ホワイト国(26カ国)

アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー
カナダ、チェコ、デンマーク、フィンランド、
フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、
イタリア、大韓民国、ルクセンブルグ、オランダ、
ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、
スペイン、スウェーデン、スイス、英国、アメリカ合衆国

            

 

Q.4-3

キャッチオール規制にある「経済産業大臣からの通知」(以下「インフォーム」という。)について教えてください。

A.4-3

輸出貨物(又は提供する技術)が大量破壊兵器(核・化学兵器・生物兵器・ミサイル)や通常兵器の『開発等』に用いられる(又は利用される)おそれがあるものとして、経済産業大臣が輸出者(又は提供者)に対して個別の輸出許可(又は役務取引許可)申請をすべき旨を文書により通知することをいいます。

Q.4-4

2008年11月1日から通常兵器キャッチオール規制が施行され、キャッチオール規制対象貨物(役務)が輸出令別表第1の16の項()と輸出令別表第1の16の項() (役務の場合は、外為令別表の16の項()と外為令別表の16の項())に分かれたと聞きました。16の項(1)と(2)の区別は必要ですか。

A.4-4

輸出令別表第1の16の項(1)なのか(2)なのかという区別は必要ありません。なぜなら『大量破壊兵器キャッチオール規制』も新たに導入された『通常兵器キャッチオール規制』も専ら需要者や用途の客観要件とインフォーム要件に着目した規制であり、リスト規制のようにスペック等で規制されているわけではないからです。

                


Q.4-5

次のような引合いがありました。経済産業大臣の許可は必要ですか。

仕向地

イラン

貨物

トラック

輸出令別表第1

非該当

キャッチオール規制対象か

関税定率表87類のため対象

需要者

ABC(外国ユーザーリストに掲載されている)

 

A.4-5

『外国ユーザーリスト』より懸念区分をチェックします。上記企業の懸念区分は「ミサイル、核」となっています。


※ 『外国ユーザーリスト』の例

次に経済産業省で紹介している「明らかガイドライン」により、「大量破壊兵器等の開発等に用いられるおそれの強い貨物例」の懸念用途と『外国ユーザーリスト』の懸念区分が一致するか否か確認する必要があります。


※ 『大量破壊兵器等の開発等に用いられるおそれの強い貨物例』より抜粋

『外国ユーザーリスト』の「懸念区分」と『大量破壊兵器等の開発等に用いられるおそれの強い貨物例』の「懸念用途」が一致しています。
これは大量破壊兵器キャッチオール規制の需要者要件に該当することを意味していますので、経済産業大臣の許可が必要になります。


Q.4-6

輸出する際、外国の顧客から用途などを聞かなければならないと思いますが、全く教えてもらえない場合はどうすればいいのでしょうか。

A.4-6

特に用途に関し、通常では得られるような内容であるのに、全く回答を渋る顧客は注意が必要だと言えます。ただし、回答を渋る顧客が、必ずしもテロを支援するような怪しい企業というわけではありません。輸入者及び需要者のホームページを確認したり、経済産業省の「外国ユーザーリスト」を確認したりして、取引の可否も含め慎重にご判断ください。

Q.5-1

リスト規制に非該当の貨物ばかり扱っています。それでも外為法第55条の10で規定されている『輸出者等遵守基準』への対応が必要でしょうか。

A.5-1

はい、繰り返し輸出したり技術提供したりするのであれば、『輸出者等遵守基準』への対応が必要となります。

『輸出者等遵守基準』によれば、2段構えになっており、@全ての輸出者等が守るべきもの、Aリスト規制品の輸出者等が守るべきものとなっています。また従来から存在している『輸出管理内部規程』(CP)との違いは、必要最小限の事項を定めたものが『輸出者等遵守基準』で『輸出管理内部規程』は同じものを更に一定以上の水準で達成することを要求されています。
詳細については『平成21年度 安全保障貿易管理説明会資料 増補改訂版〈外為法改正〉』をご参照ください。

 

 

 

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